ミクスチャーロックバンドのDATSでヴォーカルとソングライティングを担うMONJOEは、プロデューサーとしてほかのアーティストへの楽曲提供やプロデュースワーク、TVCMのBGMやゲームのサウンドトラックなど、多様な形で音楽を発表し続けている。そもそもDATSでヴォーカルを務めた経緯も、「たまたま歌う人がいなかったからオレが歌うことになった、っていう流れです」と笑う。

本当に曲を作るのが好きで作っていたのが最初です。例えば好きな音楽を聴いていると、まずニルバーナが好きだったので、そういう音の真似から始まるわけですよ。カート・コバーンが曲を作っているんだったら自分も曲を作ってみたいと。すぐにグランジロックだけが音楽じゃないんだと気づくと、今度はレディオヘッドなんかを聴いてロックだけじゃない表現があることも知るようになる。そうすると、引き出しが増えていって、その引き出しを使いたくなって曲作りの幅が広がっていったように思います。”

ギターを鳴らしながらメロディを口ずさみ、曲を作っていたのが、ハウスミュージックなどにも惹かれてDTMでの作曲にも取り組むようになる。4つ打ちのバスドラムのビートを基準に、ドラムサウンドやメロディを載せたり削ったりと抜き差ししていく方法でも曲を手がける。曲作りをしながら、普段聴いている曲、インプットされてきた音楽が自分の音作りのスタンダードとなっていくという。

ネットでいろいろなジャンルの音楽に触れられるので、膨大な量を毎日聴くんですよ。そのなかでお気に入りのフォルダをプレイリストに留めておくと、それらの曲でかっこいいと思ったツボがどんどん自分のなかで平均化されていくというか、自分のスタンダードになっていくみたいなプロセスがあります。そのスタンダードに則って曲を作っているような感覚です。あえて言語化するならば。”

音楽を聴いて楽しむのはもちろんだが、音作りする際にもモニターするためにスピーカーを用いる。そこから流れる音と触れる時間は1日においても長い。KEF以前に使用していたスピーカーとの比較をMONJOEはこう表現する。

もともと使っていたスピーカーは結構上の帯域がシャリシャリしていたというか、耳が痛くなるギリギリみたいな、ある意味で今っぽい音を出すスピーカーだったんですけど、KEFだと耳が痛くなるようなことが一気になくなったんですね。逆に不安に思うぐらいで。CDとかUSBでDJしていたのを、アナログのターンテーブルに変えたぐらいの違いがありました。中音域が結構強くて、でも全然こもったりせずに高音も低音もクリアに聴こえる。ヴォーカルの質感を確かめながらオケも同時にチェックできて、全体を見渡しやすい音像を届けてくれるスピーカーだと感じています。”

今まで聴こえていなかった音まで聴かせてくれるKEFのLS50。「あ、今ヴォーカルが口を開こうとしている」という動きのようなものを感じられたり、「こっちが緊張してしまうぐらいの臨場感」を得られるスピーカーだ。

オーディエンスを前にステージに立つパフォーマーであり、トラックメイクやプロデューサーを行うクリエイターでもあるMONJOE。精力的に活動を続ける彼に、最後に聞いた。5年後、10年後という近い未来の自分をどのように思い描いているのだろうか。

どんどん若い才能が出てくると思うので、そうした才能をドカンと世のなかに届ける手助けをしたいというのがひとつ。もうひとつは、ポップミュージックのプロダクション的な観点だけではなく、アンダーグラウンドのやばい音楽をキュレーションするような仕事もしていきたいです。”

MONJOE

DATSでボーカル、作詞・作曲を担当。2019年3月までyahyelのシンセ、コンポーザー、アレンジャーとして活動。フジロックやサマソニ、アメリカの音楽フェス「SXSW」に出演。MONJOE個人としては、2020年、イスラエルの人気アーティストGarden City Movemetとのコラボレーション曲で本格的なソロ活動をスタート。

その後もGLIM SPANKY、Ryohu、新井和輝(King Gnu)らが参加した1st AL『We Others』をリリース。また、向井太一やFIVE NEW OLD、雨のパレード、AAAMYYYといったアーティストやバンドへの楽曲提供やアレンジ、リミックス、コラボレーションに加え、BE:FIRSTやSuperflyなどの楽曲プロデュースを務めるなど幅広い活動を続ける。

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